おもちゃ修理のご依頼に当たっては、以下の点を事前にご承知おきください。

・ほとんどのおもちゃはメーカー外での分解や修理を想定しておらず、安全などのために分解を禁止していることが多いです。そのため、たとえ新品でも一度分解するとメーカーの保証が受けられなくなりますので、その点を事前にご了解ください。

・買って間もないものは、購入されたお店やメーカーでの保証対象になっている場合がありますので、入手先にご相談されると対応していただける場合もあります。一度分解してしまうと保証が受けられなくなりますのでご注意ください。

・おもちゃ以外のものや乗用のもの、修理後の安全性に問題が残る可能性のあるものは、修理をお受けしない場合があります。

※特に多いもの
・乗ってしまうなど、子供が体をおもちゃにすべて預けてしまうもの
  ・乗用の自動車などの駆動部分
   ・・・電池駆動の場合、バッテリー劣化以外の問題もあります。
  ・すべり台やジャングルジム、鉄棒など
   ・・・修理後の再破損など、転落などの可能性が懸念されます。

・USB充電式のおもちゃ
  ・・・劣化した内蔵充電池の交換は、発火や破裂の危険があります。

・食品づくりなどにかかわるもの
  ・・・実際に食べられるものを作るおもちゃは、修理後に破片や修理用薬液の混入などが懸念されます。

・おもちゃとは、「おおむね15歳未満の子供が遊びに使うために作られたもの」としております。
これに該当しない、生活に使う小型家電などは「おもちゃ」ではありませんので、修理いたしません。

・アンティークやフィギュアなど、主に15歳以上を対象としたコレクション目的のものは、状態の維持や修理の美醜を保証できませんので、たいおういたしません。

・当院の修理は、「普段使いのおもちゃの、安全で実用的な修理」を基本としております。おもちゃの機能性能を故障前の状態に復元することを目的としていますので、加工や造作によって若干見栄えなどが変わる場合があります。

・修理の範囲を超える機能や性能の変更(モータや電源の変更など、他にもあります)は、修理でなく「改造」になります。修理の範囲を超えると判断するものは対応いたしません。

・故障や破損の程度、構造、劣化、部品が手に入らないなど、様々な理由で修理が出来ない場合があります。

・修理中に状況が悪化し、お預かり時の状態に戻らなかったり、状態が更に悪くなったり、使用不可になってしまうことがあります。

・修理過程の状況悪化によっては、修理を中断させていただくことがあります。

・完全な修理復元、修理後の動作、形態や美醜、安全性など、修理に関する責任や補償は、お引渡し後も含めて一切負いかねます。

・お返しの連絡から6か月を過ぎてもご連絡やお引き取りがない場合は、保管や管理の都合により、当方にて処分させていただきます。

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※電池のチェックを!!
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 おもちゃの修理で一番多いのが電池関連のトラブルです。単に電池がなくて動かなかったということも多く、お持ちいただいてチェック用の電池を入れたら問題なく動いたということもよくあります。ご来院前に電池関連のチェックをされると、無駄足が減ることにもなります。

・どこかに電源スイッチがありませんか?
 意外なところに電源スイッチが隠れていて、それと知らずに動かないと勘違いすることがあります。取り扱い説明書などをよく読んで、またおもちゃをよく観察して、スイッチの入り切りを確認してください。

・すべての電池入れに電池が入っていますか?
まれにですが、電池入れが違う場所に複数あったり、奥の方に隠れていることがあります。
全ての電池入れに、正しく電池が入っていることを確認してください。

・電池の容量はありますか?
 以前に使ったまま放置して、いつの間にか減っていることがありますし、新品の電池と思っていたら実は放電していたということもよくあります。出来れば新品を入れて、動くかどうか確認してみてください。

・電池の種類や本数は合っていますか?
特に確認時は同じメーカー、同じブランドの「新品の同じ電池」を使ってください。

おもちゃによっては、特定の種類の電池でないと動かないことがあります。
また、エネループなどの充電池では動かず、乾電池だと動く場合もあります。
充電池と乾電池は同じ形をしていますが、電圧や電流、放電特性などが異なる「別物」です。充電池でダメなときは、乾電池での確認もしてみてください。

※※※※
乾電池には、アルカリ電池やマンガン電池、オキシライド電池など、形は同じでも内部の組成が違ういくつかの種類があり、それぞれ特性、働き方が違います。また、エネループなど、種類そのものが違うものもあります。種類の違うものを混ぜて使うと、性能を発揮しなかったり、劣化が激しかったり、液漏れや発熱などの危険もありますので、ご注意ください。
※※※

・入れ方は合っていますか?
 逆に入れれば当然動きませんが、おもちゃによっては入れる方向が分かりにくいものがあります。プラスマイナスを交互に入れることが多いですが、まれに同じ方向に入れるものもありありますので、おもちゃに記してある電池の方向をよくチェックしてください。
また、多くは、ばねのあるほうがマイナスですが、ごくまれに反対のことがあります。

・接点は汚れていませんか?
電池BOX内の、電池の両極が接しているところに汚れやさびなどがついていると、それが原因で電気が流れず動かないことがあります。特にしばらく使っていなかったものに多いです。ナイフやハサミの先など、先のとがった硬いもので、接点部分をこすってやると、汚れが落ちて導通が回復することがあります。

・電池から液漏れしていませんか?
 長時間電池を入れっぱなしにしておいたために、電池の中から電解液が漏れ出していることがあります。この液によって接点が錆びてしまい、電気が流れなくなっていることがよくあります。
 電池や接点部分を確認して、さびや汚れがあったら、汚れを取ってやると電気が流れて動作することもあります。
 漏れた液がおもちゃの内部にまで入ってしまうと、それによって基板などが錆びてしまい、致命傷になっていることもあります。
 染み出ている液や乾いた白い結晶、青緑や茶色の錆のようなものは、強いアルカリ性で特に目や口に入ると良くないので、作業をするときは注意してください。
ご不安であれば、そのままお持ちいただければ対処いたします。